2013年8月30日(金)10:00/磐城芸術文化交流館アリオス
<郡山市>
県立安積高校(男声17名)
指揮/鈴木和明
ピアノ/小林瑛太
Fenno Heath:Sometimes I feel like a motherless child
千原英喜「第2楽章」(カクレキリシタン3つの歌)
美しいピアニシモのハーモニーはあるが、随分レガートな上にイン・テンポの黒人霊歌で、もっとアザトくルバートしないと面白くはならない。表面的で内容の無い自由曲に合わせ、こちらもレガートな民謡。トップ・テナーが直ぐにファルセットに逃げる、ピアニシモの美しいだけの演奏だが、それは或る意味で正しいのかも知れない。
県立安積高校(混声41名)
指揮/鈴木和明
ヴィクトリア「O magnum mysterium 大いなる神秘」
ブラームス「Warum ist das Licht gegeben 何故に光を賜り op.74-1」(二つのモテット)
もっと畳み掛けるアチェルラントは欲しいが、美しいポリフォニー演奏で、四つのパートがクッキリ分離して聴こえるのが素晴らしい。大袈裟な程のデュナーミクと、速目のテンポ設定はこれで正解。ブラームスに一応それらしいニュアンスはあるが、このモテットは更に突き詰めたピアニシモと、圧倒的なフォルテを必要とする曲で、ダイナミク・レンジは如何にも狭い。それにドイツ語もキチンと勉強し、デュナーミクの作り方に生かして欲しい。
県立安積黎明高校(女声49名)
指揮/宍戸真市
ピアノ/鈴木あずさ
高嶋みどり「きょうの陽に」(明日のりんご)
鈴木輝昭「青頭巾」(雨月物語)
課題曲で日本語の抑揚を捉えニュアンスを醸す、デュナーミクの作り方は以前と変わらないが、声は太目でやや透明感に欠ける。自由曲も高い技術力で歌い通すが、対位法的な曲想を整理出来ていない。全体を通した設計も見えて来ず、メリハリを欠いた大雑把な演奏と云う印象しか残らなかった。
県立郡山東高校(混声24名)
指揮/小林悟
鈴木憲夫「どうしてだろうと」(地球ばんざい)
モンテヴェルディ「Credo」(四声ミサ)
課題曲の演奏は何時になく大人しい。この曲は素直にやってもダメで、もっとテンポや強弱をクサく作らないと映えない。クレドも縦横がキチンと揃っておらず、全体を通してテンションを保つだけの声の力に不足する。そもそも大して面白い曲でも無いし、テンポ・アップする後半はサマになるが、前半の緩徐部分には何かしらの対比を作る工夫の望まれる。
県立郡山高校(混声52名)
指揮/菅野正美
ピアノ/鈴木あずさ
鈴木憲夫「どうしてだろうと」(地球ばんざい)
鈴木輝昭「地上楽園の午後」
子音の扱いが丁寧で、デュナーミクの変化も柔らかく、情感に溢れる課題曲の演奏。自由曲はナレーションを旋律に載せたような曲で、この作曲者としては比較的に難易度は低い。中間部のヴォーカリーズも、高い技術力と柔らかいハーモニーで聴かせるが、繰り返し聴くべき曲ではないように思う。
日本大学東北高校(混声9名)
指揮/成瀬鮎見
ヴィクトリア「O magnum mysterium 大いなる神秘」
ジョン・ラター「Monday's child/The Owl and the Pussy-Cat」(5つの子供の詩)
何だか心配になる程テンポは遅いが、雰囲気は良く掴んでいるし、ちゃんとポリフォニーになっている。ただ、男声ばかり聴こえるので、もっと女声を前に出したい。でも、ラターまで同じ歌い方なのは如何なものかと思う。声の力の足りないのは仕方無いが、もっと楽し気に歌って欲しかった。
県立安積黎明高校(男声12名)
指揮/宍戸真市
バード「Memento salutis auctor 御心に留め給え」
多田武彦「柳河/かきつばた/梅雨の晴れ間」(柳河風俗詩)
キチンとしたポリフォニーになっているし、バードを聴けたのも嬉しいが、もっとテンポの緩急が欲しいし、山場も更に盛り上げたい。この曲は音域が低いので、カウンター・テノールの起用も検討したい。みんな声を揃え気持ち良くハモれて、タダタケは良い男声合唱ででした。ただ、「かきつばた」の無闇に早かったのは、恐らく制限時間を意識してだろうが、それならば三曲も詰め込む必要は無い。それと一番楽しそうに見えるのは指揮者だったりして、この選曲は顧問教諭の単なるノスタルジーと思う。
県立郡山東高校(女声37名)
指揮/小林悟
ピアノ/橋本絵美
高嶋みどり「きょうの陽に」(明日のりんご)
鈴木輝昭「Cantate Domino 詩編第96番」
課題曲は柔らかいデュナーミクで情感を醸す演奏。コンクール用に量産されたドッペル・コールの自由曲を、力任せに歌い飛ばす印象で、ここは無理にでも弱音の美しさを表現出来る箇所を見付け、変化を付けたかった。
郡山女子大学附属高校(女声26名)
指揮/加藤まゆ美
ピアノ/横溝聡子
高嶋みどり「きょうの陽に」(明日のりんご)
鈴木輝昭「名‐夜/ここ」(女に)
持ち前の柔らかい声質を生かせる課題曲で、速目のテンポでも音色の変化を意識する、ニュアンスに満ちた演奏。自由曲で力尽くになると声の魅力も減ずるし、もっとピアニシモの美しさを生かす曲作りが望まれる。二曲目も愉し気に歌えているが、やや整理不足でベタ押しの印象を受けるので、何かしらのメリハリを工夫して欲しい。
<審査員個別順位>
雨森文也(合唱指揮者)
1.郡山 2.会津 3.安積混声 4.郡山東女声 5.安積黎明 6.橘 6.喜多方 6.会津学鳳女声 6.福島 10.福島明成 11.磐城 12.安積女声 12.会津学鳳混声 14.郡女附属 14.郡山東混声 14.安達東 14.安積男声
上西一郎(奈良県立平城高校コーラス部顧問教諭)
1.安積黎明 2.郡山 3.安積混声 4.郡女附属 5.会津 6.会津学鳳女声 7.橘 8.葵 8.安積女声 10.喜多方 11.福島東 12.会津学鳳混声 13.郡山東女声 14.福島 15.安積男声 16.安達東
清水敬一(合唱指揮者)
1.安積黎明 2.橘 3.会津 4.喜多方 5.郡山 6.安積混声 7.郡山東女声 7.会津学鳳混声 7.会津学鳳女声 7.安積女声 11.郡女附属 11.福島 13.清陵情報 14.磐城桜が丘 15.郡山東混声 16.福島東 16.安積男声
佐藤正浩(Orchestre Les Champs Lyrics主宰)
1.安積黎明 2.郡山 3.会津 3.郡山東女声 5.橘 6.安積混声 6.喜多方 8.郡女附属 8.葵 10.会津学鳳女声 11.会津学鳳混声 12.郡山東混声 13.福島 14.湯本 15.福島明成 15.福島東 17.安積女声
高嶋みどり(作曲家)
1.郡山 2.橘 5.安積混声 3.郡山東女声 4.会津 5.安積黎明 5.郡女附属 7.安積混声 8.喜多方 9.福島東 10.安達東 11.磐城桜が丘 12.会津学鳳混声 13.福島明成 14.会津学鳳女声 15.葵 16.福島 17.清陵情報
<郡山市>
県立安積高校(男声17名)
指揮/鈴木和明
ピアノ/小林瑛太
Fenno Heath:Sometimes I feel like a motherless child
千原英喜「第2楽章」(カクレキリシタン3つの歌)
美しいピアニシモのハーモニーはあるが、随分レガートな上にイン・テンポの黒人霊歌で、もっとアザトくルバートしないと面白くはならない。表面的で内容の無い自由曲に合わせ、こちらもレガートな民謡。トップ・テナーが直ぐにファルセットに逃げる、ピアニシモの美しいだけの演奏だが、それは或る意味で正しいのかも知れない。
県立安積高校(混声41名)
指揮/鈴木和明
ヴィクトリア「O magnum mysterium 大いなる神秘」
ブラームス「Warum ist das Licht gegeben 何故に光を賜り op.74-1」(二つのモテット)
もっと畳み掛けるアチェルラントは欲しいが、美しいポリフォニー演奏で、四つのパートがクッキリ分離して聴こえるのが素晴らしい。大袈裟な程のデュナーミクと、速目のテンポ設定はこれで正解。ブラームスに一応それらしいニュアンスはあるが、このモテットは更に突き詰めたピアニシモと、圧倒的なフォルテを必要とする曲で、ダイナミク・レンジは如何にも狭い。それにドイツ語もキチンと勉強し、デュナーミクの作り方に生かして欲しい。
県立安積黎明高校(女声49名)
指揮/宍戸真市
ピアノ/鈴木あずさ
高嶋みどり「きょうの陽に」(明日のりんご)
鈴木輝昭「青頭巾」(雨月物語)
課題曲で日本語の抑揚を捉えニュアンスを醸す、デュナーミクの作り方は以前と変わらないが、声は太目でやや透明感に欠ける。自由曲も高い技術力で歌い通すが、対位法的な曲想を整理出来ていない。全体を通した設計も見えて来ず、メリハリを欠いた大雑把な演奏と云う印象しか残らなかった。
県立郡山東高校(混声24名)
指揮/小林悟
鈴木憲夫「どうしてだろうと」(地球ばんざい)
モンテヴェルディ「Credo」(四声ミサ)
課題曲の演奏は何時になく大人しい。この曲は素直にやってもダメで、もっとテンポや強弱をクサく作らないと映えない。クレドも縦横がキチンと揃っておらず、全体を通してテンションを保つだけの声の力に不足する。そもそも大して面白い曲でも無いし、テンポ・アップする後半はサマになるが、前半の緩徐部分には何かしらの対比を作る工夫の望まれる。
県立郡山高校(混声52名)
指揮/菅野正美
ピアノ/鈴木あずさ
鈴木憲夫「どうしてだろうと」(地球ばんざい)
鈴木輝昭「地上楽園の午後」
子音の扱いが丁寧で、デュナーミクの変化も柔らかく、情感に溢れる課題曲の演奏。自由曲はナレーションを旋律に載せたような曲で、この作曲者としては比較的に難易度は低い。中間部のヴォーカリーズも、高い技術力と柔らかいハーモニーで聴かせるが、繰り返し聴くべき曲ではないように思う。
日本大学東北高校(混声9名)
指揮/成瀬鮎見
ヴィクトリア「O magnum mysterium 大いなる神秘」
ジョン・ラター「Monday's child/The Owl and the Pussy-Cat」(5つの子供の詩)
何だか心配になる程テンポは遅いが、雰囲気は良く掴んでいるし、ちゃんとポリフォニーになっている。ただ、男声ばかり聴こえるので、もっと女声を前に出したい。でも、ラターまで同じ歌い方なのは如何なものかと思う。声の力の足りないのは仕方無いが、もっと楽し気に歌って欲しかった。
県立安積黎明高校(男声12名)
指揮/宍戸真市
バード「Memento salutis auctor 御心に留め給え」
多田武彦「柳河/かきつばた/梅雨の晴れ間」(柳河風俗詩)
キチンとしたポリフォニーになっているし、バードを聴けたのも嬉しいが、もっとテンポの緩急が欲しいし、山場も更に盛り上げたい。この曲は音域が低いので、カウンター・テノールの起用も検討したい。みんな声を揃え気持ち良くハモれて、タダタケは良い男声合唱ででした。ただ、「かきつばた」の無闇に早かったのは、恐らく制限時間を意識してだろうが、それならば三曲も詰め込む必要は無い。それと一番楽しそうに見えるのは指揮者だったりして、この選曲は顧問教諭の単なるノスタルジーと思う。
県立郡山東高校(女声37名)
指揮/小林悟
ピアノ/橋本絵美
高嶋みどり「きょうの陽に」(明日のりんご)
鈴木輝昭「Cantate Domino 詩編第96番」
課題曲は柔らかいデュナーミクで情感を醸す演奏。コンクール用に量産されたドッペル・コールの自由曲を、力任せに歌い飛ばす印象で、ここは無理にでも弱音の美しさを表現出来る箇所を見付け、変化を付けたかった。
郡山女子大学附属高校(女声26名)
指揮/加藤まゆ美
ピアノ/横溝聡子
高嶋みどり「きょうの陽に」(明日のりんご)
鈴木輝昭「名‐夜/ここ」(女に)
持ち前の柔らかい声質を生かせる課題曲で、速目のテンポでも音色の変化を意識する、ニュアンスに満ちた演奏。自由曲で力尽くになると声の魅力も減ずるし、もっとピアニシモの美しさを生かす曲作りが望まれる。二曲目も愉し気に歌えているが、やや整理不足でベタ押しの印象を受けるので、何かしらのメリハリを工夫して欲しい。
<審査員個別順位>
雨森文也(合唱指揮者)
1.郡山 2.会津 3.安積混声 4.郡山東女声 5.安積黎明 6.橘 6.喜多方 6.会津学鳳女声 6.福島 10.福島明成 11.磐城 12.安積女声 12.会津学鳳混声 14.郡女附属 14.郡山東混声 14.安達東 14.安積男声
上西一郎(奈良県立平城高校コーラス部顧問教諭)
1.安積黎明 2.郡山 3.安積混声 4.郡女附属 5.会津 6.会津学鳳女声 7.橘 8.葵 8.安積女声 10.喜多方 11.福島東 12.会津学鳳混声 13.郡山東女声 14.福島 15.安積男声 16.安達東
清水敬一(合唱指揮者)
1.安積黎明 2.橘 3.会津 4.喜多方 5.郡山 6.安積混声 7.郡山東女声 7.会津学鳳混声 7.会津学鳳女声 7.安積女声 11.郡女附属 11.福島 13.清陵情報 14.磐城桜が丘 15.郡山東混声 16.福島東 16.安積男声
佐藤正浩(Orchestre Les Champs Lyrics主宰)
1.安積黎明 2.郡山 3.会津 3.郡山東女声 5.橘 6.安積混声 6.喜多方 8.郡女附属 8.葵 10.会津学鳳女声 11.会津学鳳混声 12.郡山東混声 13.福島 14.湯本 15.福島明成 15.福島東 17.安積女声
高嶋みどり(作曲家)
1.郡山 2.橘 5.安積混声 3.郡山東女声 4.会津 5.安積黎明 5.郡女附属 7.安積混声 8.喜多方 9.福島東 10.安達東 11.磐城桜が丘 12.会津学鳳混声 13.福島明成 14.会津学鳳女声 15.葵 16.福島 17.清陵情報